3人目がやってきた!

妊娠4週からの妊娠経過と上の子どもたちの様子、その後の子育て現在進行形。
一男二女のお母さんで、中学校の国語の講師、ヨーコちゃんの写真たっぷりの妊娠、育児日記

■第1部  第1回〜第52回
3人目の妊娠〜出産、離乳まで
■第2部  第53回〜
子育て、仕事、大好きな海外旅行
・ヨーコの最新日記

第1回「秋風にのって…」(妊娠4週)

すごいことになるぞー

畑で遊ぶ2人
甘えん坊
上/田舎のおばあちゃんちの畑で走り回る二人。
下/お姉ちゃんもこんなふうにママといるとうれしそう。

子どもの相手、仕事、家事をしていると、毎日が嵐のように過ぎ去っていく。気がつくと季節は夏が終わっていた。そして、涼しい秋の風にのって、私のおなかに新しい命がやってきた。

ふだん生理の周期が順調な私は、生理の遅れで妊娠に気づく。さっそく市販の妊娠検査薬を購入し、チェック。検査の結果は陽性。

もちろんうれしいのだが、うーん、子どもが3人になるのねえ、すごいことになるぞー!
という覚悟のような気持ちのほうが強かった。

この人が喜んでくれれば、それだけでいい

その日、帰宅したトシ(夫)は、自分の書斎でパソコンに向かっていた。どういうふうに切り出そうかと思いながら書斎に行き、トシに声をかけた。
「ご報告があります」
トシは(なに?)という顔で私を見た。

「赤ちゃんができました」

トシは、やったー!と声をあげた。私もうれしくなった。もちろんたくさんの人に祝福される命であればなおうれしいけれど、とにかくこの人が喜んでくれれば、それだけでいい。
何も心配はいらない。

おなかの中で無事に育って、無事に生まれてきてくれればそれだけでいいという、おだやかな、幸せな気持ちに包まれた一瞬だった。

赤ちゃん、いらない

私たち夫婦にとって、おなかの赤ちゃんは3人目の子どもになる。上の子たちには赤ちゃんがもう少し大きくなってから話そうと思っている。

妹か弟ができると知ったら子どもたちはどんな反応をするだろう。長女ナツは6歳。2歳のときに妹が生まれたナツは、小さいながらもお姉ちゃんらしく、生まれたばかりの妹をかわいがり、いろいろお世話をしてくれたが、今度はどうだろうか。

お絵かき
毎日曜、美術館で子供向けに開かれる無料の造形教室。体中絵の具だらけになって楽しみます

今まで末っ子として育ってきた次女アチャは3歳。彼女の反応も気になるところだ。

いっしょにお風呂に入ったときに尋ねてみた。
「アチャちゃん、赤ちゃんほしい?」
「いらない」
「………」
いきなりのカウンターパンチである。

それでもくじけずに続けて
「じゃ、もし赤ちゃんができたら男の子と女の子とどっちがいい?」
「おとこのこ」。
ふーん、いらないけど、どっちがいいかと聞かれれば一応の希望はあるらしい。少しほっとする。

そんなこんなで、我が家に新しい風が吹き始めた。

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著者プロフィール
著者
根本陽子(ヨーコ)。1997年、初めての子どもを妊娠し、自分の望む出産を求めて情報を集め始める。これがきっかけとなり、「お産情報をまとめる会」(下記参照) のメンバーとなる。助産師さんに介助してもらい、長女は水中で、次女は陸で、3人目は再び水中で出産。長女の出産を機に勤務していた研究所を退職。その後フリーランスで辞典の執筆、英語講師、日本語教師、中学校の国語の講師など「ことば」に関する仕事をいろいろして、現在に至る。家族は、片付け好きで子どもの保育園の送り迎えも引き受ける夫・トシ、お姉ちゃんらしくそこそこしっかり育つナツ(小学5年)、自由奔放に心のおもむくままに育つアチャ・(小学2年)、そして2005年5月に生まれたシュンとの5人家族。(写真は、アチャが赤ちゃんだった頃のヨーコ)
お産情報をまとめる会
わたしのお産サポートノート
神奈川県と東京都町田市の産院情報「わたしのお産」、第二の母子手帳「わたしのお産サポート・ノート」を編集した、お母さんグループ。「サポート・ノート」は自分のこと、おなかの赤ちゃんのこと、医師・助産師との対話などを書きつづりながら妊娠生活を送るための本。ヨーコはここで、自分自身の記録を大公開しつつ、出産に向かう(実際の書き込み欄は小さくて、だれでも簡単に記録できるものです)。