第19回 ちゃんと映ってるよ。自分の姿
なんて、子育てを語れるほど立派なことをしているわけではありません。でも、子どもって、親の背中を見て育つって言うじゃありませんか。気づけばナカジマも、「あぁ、少しは私の背中も見てくれているんだな」と思うことが多くなってきた今日この頃なのです。
娘がタバコを?
我が家の子どもは二人。手先が器用で、わりとセンス良く何でも作ってしまう小学4年生のお姉ちゃんと、忘れ物が多くて困ったちゃんの、サッカーが大好きな小学3年生の弟。男女の年子です。普段はお互いの向いている興味も全然違うけれど、気づくとやっぱり一緒に何かしている、そんな、一人っ子のナカジマにはちょっとうらやましい関係かな。まぁ、お姉ちゃんの気の強いところが玉にきずではありますが……。
そんなお姉ちゃんが、先日、タバコを指でつまんで持って帰ってきたことがあってビックリ! 聞けば、下校中、くわえタバコをしながら前を歩いていたおじさんが、火のついたままのタバコをポイ捨てしたそうな。お姉ちゃんは、道路の傍らで煙を出し続けているタバコを放っておくことができず、足で踏んで消して、ご丁寧に家まで持ち帰ってきたというわけです。
私はタバコを吸いませんが、吸う主人は外出時にいつも携帯灰皿を持ち歩きます。そして、吸い殻は家に持ち帰って捨てています。そういう父親の姿を見てきたからこそ自然と出た行為だったんでしょう。
娘のことを最高に誇らしいと思ったのと同時に、タバコを捨てていったおじさんのことが腹立たしくって、そして情けなくてしかたなかった出来事でした。
買い物=エコバッグ
次は、また別の日の、買い物にまつわる話です。
二人に食材のお遣いを頼んだら、「は〜い」と返事をしながら、ヒョイッとエコバッグを手に取ったんです。最初にその光景を見たときは、「へぇ〜えらく自然にやってのけてくれるじゃないの」と感心したものです。その後も彼らは、お遣いを頼まれるたびにちゃんとエコバッグを持っていきます。最近ではナカジマもすっかり便乗して、送り出す時にスーパーのエコバッグ・ポイントカードまで渡しちゃう始末。ははは……。
そしてつい先日、仕事から戻って自宅の最寄り駅に降り立ったナカジマが、駅から子どもたちの待つ家に電話をかけた時のこと。
母:「今、○○駅に戻ったよ〜」
子どもたち:「駅まで向かえに行く!」
母:「そぉ?じゃ、待ってるね」
待つこと10分。人波の隙間から子どもたちの顔が見えたと思ったら、次の瞬間、手にエコバッグがあるのを発見! なんでぇ〜っ!?
「きっと、帰りに夕飯の材料を買って帰るだろうと思って」だってさ。
ほ〜んと、私なんかにはもったいないくらいによくできた子どもたちです(泣)。その日はまったく買い物の予定などなかったのですが、ちゃ〜んとスーパーに寄って食材を買いました(泣)。おまけにお菓子もちゃ〜んと買わされて(号泣)。エコバッグの意外な使い道を知った一日でしたっ。ひ〜ん。
子は親の鏡
そんなこんなで、ほかにもいろいろとエピソードはあるのですが、子どもたちの行為は何もないところからは産まれません。良くも悪くも、身近にある手本を知らない間にまねて発展させているんですね。だからこそ、親や、周りの大人たちの行動には責任があり、重みがある。最近つくづくそう感じます。
子は自分を映す鏡。その鏡に恥ずかしい姿が映らないよう、親としてもっと成長していこうと意を新たにした次第です。
あら。なんだか自分や子どもの自慢みたいになっちゃいました? でも、自分だって、子どもだって、いいことをしたら褒めてあげなきゃ!ね。
よぉ〜し! いっぱい褒められるように、これからも頑張るぞ〜!!
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中島まゆみ(ママ・チョイス スタッフ/ライター) 単身赴任中の夫1人と、9歳の娘、8歳の息子の4人家族。「節約するぞ!」と始めたコトが実はエコロジーにつながっていることに気付き、いつしか本懐を忘れてエコに励む日々。しかし、アバウトな性格が災いしてか、いつまで経っても初心者エコロジストから脱皮できずにいる。現在は、「無理してやるのはエコじゃない!」と開き直り、「お気楽・楽しい」を合い言葉に、万年初心者エコロジストの座を守り続けることと、ジワジワと同類を増やしていくことに全力を注いでいる。