第22回 どうしてる? 古着
基本はやっぱりリユース……言ってみれば、おさがり?
サクラもちらほら咲き出して、少しずつ春の訪れが実感できるようになってきましたね。そうなると途端に困るのが洋服。「今日はあったかいなぁ」なんて日は、たんすやクロゼットの中の分厚い冬物衣類をかき分けて、少しでも春っぽさを感じる服を引っ張り出すことに……。
ナカジマもこの前、久しぶりに春夏ものの衣類を出してみたら、思いのほか色あせていたり、くたびれていたりして、処分しなきゃならないものが結構ありました。子どもの服なんか、ひとつ前のシーズンの服はほとんど小さくなって着られません。でも、捨ててしまうのももったいないんですよね。
サイズが小さくなってしまっただけとか、好みが変わって着なくなってしまったものなどは、まだキレイです。ナカジマの場合、子ども服は友人の子どもにあげてしまうことが多いかな。もちろん、すごく程度のいいもので、本人が「欲しい」と言ったものに限りますけどね。
そして、大人の服は近所のリサイクルショップへ。一度持っていくと、買い取ってくれた代金がちょっとしたお茶代くらいにはなってうれしかったりします(笑)。
オリジナルが楽しい! リメイクに挑戦
人にあげたり、リサイクルショップに売ったりというのももちろんいいんですが、ナカジマはたまに自分でリサイクルもしちゃいます。
すごく気に入っていたり、思い入れがあったりするものって、着られないのはわかっていてもなかなか手放せないもの。そういうものは、形を変えて、もう少し自分の近くにいてもらうんです。
例えば、自分のお気に入りのTシャツを子どもの服にリメイクしたり、いろんな服の生地を少しずつパッチワークして小物にしたり、学校に持っていく雑巾の端っこに子どもの着られなくなった洋服の生地を縫いつけてあげたり。あ、でも、家中にこういうリメイクものがあふれるとちょっと貧乏ったらしく(笑)なるので注意!
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なんとな〜く着なくなってしまったワタシのTシャツ。それが……大変身! |
サイズを小さくしてちょっと工夫したら、娘の洋服になっちゃった! |
とことん使い切る! でも、まずは買わないこと!?
人にもあげられない、リサイクルショップにも持って行けない、自分でリメイクするほどでもないという洋服の運命は3つ。
1つは、雑巾となって家中の清掃に貢献する運命です。Tシャツ生地やタオル地のように、掃除に向いているものは「掃除用ストック」にまわすんです。台所の床がよごれちゃった!なんていうとき、ここから必要なだけ切り出してチャチャッと拭きとります。そのままいろんなところを拭きまわって、最後はごみ箱に……。
また、いらなくなったセーターなんかは、ほどいてまた編み直すという手もあります。またセーターを編み直すというと大変ですが、タワシなんか簡単でいいですね。洗面所やお風呂、台所など、手軽に掃除したい場所に置いておくとスポンジも買わずに済んでおトク!
2つ目は、ウエス(工業用雑巾)になる運命。自治体や、ウエス製造会社など、探してみるといろんなところで古着を回収しています。そういうところに集まった古着は、素材ごとに分けられて、ファスナーやボタンなどの付属品を外されて、適度な大きさに裁断されます。その端切れをウエスといって、工場の機械の油汚れを拭き取ったりという機械の清掃に使われるんですね。
3つ目は、これはもうごめんなさい。燃えるごみとして捨てられる運命です。
まだキレイで着られる状態の古着なら、NGOなどで行っている途上国援助で使ってもらう方法もあることはあります。でも最近では、これもあまりいい方法とはいえないんです。現地の人には現地の気候や人に適した素材の衣類があります。そこにケミカルな素材の衣類が大量に運ばれても、有効活用されません。
また、他者からモノを与えてもらうばかりでは、彼らの暮らしはいつまでたっても良くなりません。現地の繊維業が衰退してしまう原因にもなりかねないんですね。大量購入、大量廃棄のサイクルにすっぽりはまっている私たち。自分たちの国で出た不要品は、やっぱり自分たちの手でなんとかしなきゃダメなんだということです。
でもなによりも、まずは買いすぎないコト。長く着られるか、着なくなったらどうするかまで考えて買う。買ったら大事に着て、最後までしっかり使い切る……うううっ、自分への戒めの言葉です。ナカジマ、猛反省! ま、まずは、できることからコツコツと!ですねっ(汗。
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中島まゆみ(ママ・チョイス スタッフ/ライター) 単身赴任中の夫1人と、9歳の娘、8歳の息子の4人家族。「節約するぞ!」と始めたコトが実はエコロジーにつながっていることに気付き、いつしか本懐を忘れてエコに励む日々。しかし、アバウトな性格が災いしてか、いつまで経っても初心者エコロジストから脱皮できずにいる。現在は、「無理してやるのはエコじゃない!」と開き直り、「お気楽・楽しい」を合い言葉に、万年初心者エコロジストの座を守り続けることと、ジワジワと同類を増やしていくことに全力を注いでいる。