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第29回 石けんで洗濯してみよう

石けんを使ったお洗濯……興味があるけど、今までの洗剤と使い方とか違うみたいだし、よくわからないな、なんて迷っている人。一緒に石けんでお洗濯、始めてみませんか?

そもそも石けんって?

石けんってなんとなく環境にいいのはわかるんだけど、実際、お店で売っているたくさんの洗濯洗剤と石けんってどこが違うの?

と思っている人、多いはず。
両方とも汚れを落とすという点では一緒だけど、成分がまったく違うんです。

まず、市販品の中から石けんとそうではないものを見分けるときは、その品名にご注目。書かれている名前が「洗濯用石けん」なら石けん、「洗濯用合成洗剤」なら石けんではありません。

人と石けんは長〜いお付き合い

石けんの歴史はすごく長くて、古代に遡ります。羊の肉を焼いていたとき、その脂が灰の上にしたたり落ちて偶然できたものが石けんと言われているんです。だから石けんは天然素材。私たちや自然界とのお付き合いもすご〜く長いのです。

それに対して合成洗剤は化学的につくられたもので、誕生してからたった60年程度。しかも、その間に合成洗剤の使用量は爆発的に増えました。人為的につくり出された物質が大量に自然界にばらまかれてしまった結果、いろんな弊害も出てきています。

だから今こそ、より自然に近い成分でできた石けんを使おう! というワケなんです。

洗濯用の粉石けん 合成洗剤
洗濯用の粉石けん。成分もいたってシンプル。
合成洗剤。よくわからないカタカナ成分がいっぱい。

正直に言いましょう

じゃ、実際に使ってみましょう!

とはいえ、石けんは今まで使っていた合成洗剤とはちょっと使い勝手が違います。洗濯槽の中に、衣類と水と合成洗剤を同時にと入れていたと思うけど、残念なことにそれでは石けんは溶けてくれないんです。

合成洗剤から石けんに切り替えた人が失敗してしまいがちなのが、ここなんですね。ウソを言ってはしかたがありませんから言ってしまうと、はっきり言って、石けんは水にはなかなか溶けません!

洗濯の仕方もいろいろ

では、どうするか。方法はいろいろありますが、もっとも優秀な方法は、洗面器やバケツを使ってお湯で石けんを完全に溶かしてから洗濯をする方法(ちなみに、ママ・チョイス代表のキヨはこの方法)。

泡が決め手
低水位でこれだけの泡!このあと衣類と水を足して洗濯

あとは、溶け残りが衣類に付くのを防ぐための洗濯石けん用ネットを利用したり、最初から液体になっている液体洗濯石けんを使うというのも手。

超ズボラなナカジマは、何にも入っていない洗濯槽に粉石けんを大さじ山盛り4杯ほど投入。そこに低水位の水を入れて、しばし「洗い」をセット。洗濯機に石けんと水を攪拌させてしまいます。

2〜3分もすれば石けんもほどよく溶けて、洗濯槽の中はてんこ盛りの泡に! そこに洗いたい衣類と新たな水を足して、本格的な洗濯の始まりです。

実は石けんでの洗濯は、この「泡」が決め手なんです。泡がたっぷりの状態で洗うと汚れもとってもキレイに落ちます。逆に、泡があまり立たなければ、攪拌不足か石けん量不足。ここに注意しながら、洗いの最後まであじさいの花のような泡を残せれば大成功です。

オプションもいろいろ

洗い終わる前に、石けんでアルカリ性に傾いた衣類を中和させる意味で、洋服にリンスを施せば、ふんわりやわらかな質感がよみがえります。

パックスナチュロンの「衣類のリンス」ならお手軽。ほかにも、台所にあるお酢でも代用できるし、「お酢は匂いがねぇ〜」という人は、クエン酸を水に溶かしたものでもOK!

要は、アルカリ性を中和させるには酸性のものを混ぜてあげればいいという、ただそれだけなんですけどね。

環境を考えたら家事も楽チン!?

石けんの良さや使い方がわかったところでナンですが、いくら石けんが環境にいい!からといって、ザバザバ使ってしまっては海だって魚だって悲鳴をあげてしまいます。

前回ご紹介したアルカリウォッシュで石けんの使用回数を減らしてみたり、特にこれからの季節、1回着たくらいで見た目も汚れていないものはもう1回着てから洗う、くらいのキモチで洗濯回数自体を減らしてみてもいいんじゃないかと思うんです。

日本人って無類のきれい好きらしくって、他のどの国よりも頻繁に洗濯しているなんてデータもあるそうですから。もちろん「それぞれの許せる範囲で」ですけどね。

今回を機に、石けんについて考えるのと一緒にその辺の感覚について考え直してみてもいいかもしれませんね!

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著者プロフィール
中島まゆみ(ママ・チョイス スタッフ/ライター) 単身赴任中の夫1人と、9歳の娘、8歳の息子の4人家族。「節約するぞ!」と始めたコトが実はエコロジーにつながっていることに気付き、いつしか本懐を忘れてエコに励む日々。しかし、アバウトな性格が災いしてか、いつまで経っても初心者エコロジストから脱皮できずにいる。現在は、「無理してやるのはエコじゃない!」と開き直り、「お気楽・楽しい」を合い言葉に、万年初心者エコロジストの座を守り続けることと、ジワジワと同類を増やしていくことに全力を注いでいる。