3人目がやってきた!

第24回 子連れでシンガポール旅行<その1>(生後5か月)

パパとママは海外旅行大好き

パスポート
家族5人分のパスポート。青は5年、赤は10年有効。20歳未満は5年有効のものしか選べない

トシも私も海外旅行が大好き。子どもが生まれる前は、スニーカーを履いて大型リュックを背負って行くような貧乏旅行を楽しんでいた。子どもが生まれたら旅のスタイルは変わっても、今度は家族で旅行を楽しみたい!

子連れ海外旅行のデビューはナツが1歳3カ月のとき。行き先はタイのバンコク。小さい子どもを連れていって大丈夫だろうかと行く前は不安だったけど、行ってみると子連れは子連れなりの旅のしかたや楽しみがあることがわかった。滞在中の生活を子どものペースに合わせれば、子連れのおでかけもこわくない。

背負うのはリュックではなく赤ん坊になり、行き先も飛行時間の短い近場で、ゆっくりのんびりできる場所を選ぶようになったけど、子どもが生まれてからも2年に1回くらいのペースで海外旅行を楽しんでいる。

離乳前がデビューのチャンス

授乳
ビーチサイドでおっぱい。出産祝いでいただいたモーハウスのパーカーが大活躍。授乳してるって気づかないでしょ

秋も深まった11月。連休を利用してシンガポールに行くことにした。5カ月のシュンにとっては海外デビュー! 実はアチャも生後5カ月のときに初めての海外旅行に出かけている。寝返りはするがハイハイはまだ。少し早いけどB型ベビーカーが使えるようになる。離乳食がまだ始まっていないからママのおっぱいさえあればOK。アチャのときの経験から、赤ちゃんを連れて海外に行くのにちょうどよい時期だとトシも私も考えていた。

シンガポールはナツとアチャを連れてすでに2度行っている。家族みんなの勝手知ったる国。とはいえ今回はシュンが加わり子どもが3人。やはり大人は多いほうがいい。ということで、ヨーコの母(バーチャン)を誘って、3世代、総勢6人の旅となった。

プールの充実したホテルをセレクト

みんなでプール
シュンもプールに入りました。水遊び用の紙オムツを用意していきました
スライダー
アチャは何十回もスライダーを楽しみました

ナツもアチャも大好きなシンガポールに行けるとあって何日も前からうきうきしている。

ヨーコ「シンガポールで何したい?」
ナツとアチャ「プール!」

そう、2人ともプールが大好きなのだ。だから滞在するホテルは毎回プールの充実しているセントーサ島にあるホテルに決めている。

旅行のリーダーはいつもはトシなのだが、今回トシはシンガポールで仕事があるため、一足先に旅立っていった。いつもはサブリーダーのヨーコが代わりを務める。無事にトシと合流するまで頑張るぞ。では、5人でしゅっぱつ!

出国は時間に余裕をもって

リフレッシュルーム
成田空港のリフレッシュルーム。出国手続きを済ませてから利用できます。赤ちゃんもママとゆっくりお昼寝できますね

空港までは電車。特急でなく快速のグリーン車を利用した。時間は少し余計にかかるが、座席指定がなくゆったりと座っていけるほうを選んだ。シュンは電車の中でおっぱいを飲んだり昼寝をしたりすることができた。

空港には出発時刻の2時間前に到着し、すぐに出国手続きを済ませた。赤ちゃん連れのときはいつも早めに手続きをして、リフレッシュルームという時間貸しの部屋を借りる。今回も1時間借りてここでシュンにおっぱいをあげて昼寝をさせた。

そのあいだナツとアチャはバーチャンと一緒にプレイルームで遊んだり、売店を見て歩いたりして過ごした。空港内は施設がとても充実していて、ほかにもオムツを替えるスペースや授乳室があって、赤ちゃん連れにはうれしい。

飛行機内のポイントは「おっぱい」と「睡眠」

バシネット
バシネット。座席の前の壁に取り付けます。床に置くタイプもあり。この写真は4年前のもの。寝ているのは5ヶ月のアチャ

飛行機は予定時刻通りに離陸した。シンガポールまでの飛行時間は約7時間。

機内は気圧が変わりやすく、また乾燥しているので、赤ちゃんにいつでもおっぱいをあげられると安心。授乳しやすい服を着ていると便利だ。ヨーコは授乳服を着ていき、シュンがほしがるとさっとめくっておっぱいを飲ませた。機内はうす暗いのでおっぱいをやるのに困らない。シュンはおっぱいを飲むと安心したのかすぐに眠りについた。

行きはたまたま座席が空いていたのでそこにシュンを寝かせることができたが、席が空いていないこともあるので、バシネットという赤ちゃん用の簡易ベッドをあらかじめ予約しておくといい。

深夜11時過ぎ、無事にシンガポール空港に到着。空港でパパを見つけたナツ、ガラスごしに
ナツ「パパ〜! きたよ〜」
トシ「ナツ、アチャ、元気だった?」
ナツ「うん、元気」
トシ「アチャはいい子だった?」
アチャ「うん、いい子にしてたよ」
トシ「ママ、おつかれさま」
ヨーコ「うん、がんばったよ。じゃ、ここからはパパ、リーダーよろしくね」

4日ぶりのパパとの対面を喜んだ後、滞在するホテルに向かい、その日はすぐに就寝。

エスニックで離乳食デビュー?!

海辺でディナー
海辺でディナー。サンセットがとってもきれいでした
タイガービール
シンガポールといえばタイガービール
サルが出没
ホテルのベランダにサルが出没。野生のクジャクがいることも

さて、朝になって朝食の時間。シンガポールのホテルの朝食はバイキングのところが多い。みんな食べたいものをそれぞれに皿に取ってきて食べ始めた。するとベビーカーに座ったシュンが何やら騒がしい。どうも「ぼくも食べたい」と言っているようだ。

シンガポールは多民族国家。そのためかバイキングのメニューは豊富。洋食、和食、アジア料理、中華料理といろいろそろっていて、おかゆもある。おかゆならシュンも食べられるかも。スプーンでおかゆを一口シュンのくちに運ぶと「パクッ」。シュン、初めてのご飯に大満足の様子。家族と一緒に食べると楽しいんだね。

シュン「んま〜」(とヨーコには聞こえる)
ヨーコ「うん、そうか、そうか、おいしいの。はい、もう一口どうぞ!」

あまりにおいしそうに食べるものだから、私は調子に乗ってせっせとシュンの口におかゆを運んだ。トシが「初めてなんだからそのくらいにしておいたら」と止めに入ったくらいだ(笑)。こうしてシュンはシンガポールで離乳食デビューも果たした。

常夏の国シンガポールは果物の種類も多い。スイカやパイナップル、マンゴーはもちろん、スターフルーツ、ドラゴンフルーツといった日本ではあまりなじみのない果物もある。ナツもアチャもいっぱい食べたよ。

おなかもいっぱいになった。さあ、今日から3日間、いっぱいいっぱいシンガポールを楽しもうね。

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著者プロフィール
著者
根本陽子(ヨーコ)。1997年、初めての子どもを妊娠し、自分の望む出産を求めて情報を集め始める。これがきっかけとなり、「お産情報をまとめる会」(下記参照) のメンバーとなる。助産師さんに介助してもらい、長女は水中で、次女は陸で、3人目は再び水中で出産。長女の出産を機に勤務していた研究所を退職。その後フリーランスで辞典の執筆、英語講師、日本語教師、中学校の国語の講師など「ことば」に関する仕事をいろいろして、現在に至る。家族は、片付け好きで子どもの保育園の送り迎えも引き受ける夫・トシ、お姉ちゃんらしくそこそこしっかり育つナツ(小学5年)、自由奔放に心のおもむくままに育つアチャ・(小学2年)、そして2005年5月に生まれたシュンとの5人家族。(写真は、アチャが赤ちゃんだった頃のヨーコ)
お産情報をまとめる会
わたしのお産サポートノート
神奈川県と東京都町田市の産院情報「わたしのお産」、第二の母子手帳「わたしのお産サポート・ノート」を編集した、お母さんグループ。「サポート・ノート」は自分のこと、おなかの赤ちゃんのこと、医師・助産師との対話などを書きつづりながら妊娠生活を送るための本。ヨーコはここで、自分自身の記録を大公開しつつ、出産に向かう(実際の書き込み欄は小さくて、だれでも簡単に記録できるものです)。