第27回 子育て支援センターに行ってみよう!(生後8か月)
子育ても仕事も楽しくやりたいのだけれど・・・
シュンは半年を過ぎたころから、うでの力を使って前にずりずりと進むようになった。そのうちにハイハイ、つかまり立ちもするようになり、目が離せなくなってきた。
大人だけで暮らしているときは気づかないけど、家の中には赤ちゃんにとって危ないものや触ってほしくないものがけっこうある。電化製品のコードやコンセント、パソコン、ドア、玄関の段差や階段。ナツやアチャが遊んだあとの紙くずや小さなビーズだって、シュンが口にしたら危ない。ゴミ箱も床には置けずに棚の上。ティッシュもシュンの手の届かない高いところに移動。家の中が少しずつ赤ちゃん仕様になっていく。
シュンが生まれたあとは、在宅でできる仕事と、子連れでできる仕事を選んでやっている。シュンの昼寝の時間は、私にとって貴重な仕事の時間。でも、最近のシュンは、昼寝が短くて細切れ。成長して体力もついてきたんだね。
起きているときは目が離せないし、まとまった時間の昼寝は期待できないし、仕事は思うようにはかどらない。シュンがぐずぐず甘えたりすると「いやだな」とか「困ったな」と感じることが多くなった。シュンも大事。仕事も大事。どちらも楽しくやりたいのに、これではいけない! 何とかしなきゃ。
「こんにちは。さあ、中へどうぞ」
仕事をしながら、シュンの相手しようとしても結局は中途半端。ここは、発想を転換しよう。シュンが起きているときはどうせ仕事はできないと割り切って、その時間は思い切りシュンと遊ぼう!
公園で遊ぶにはシュンはまだ小さいし、家の中にいると仕事も気になるし、あれさわっちゃだめ、これさわっちゃだめと気も遣う。そうだ。駅の近くに子育て支援センターができたらしい。そこに行ってみよう。シュンをおんぶして、早速出かけてみることにした。
子育て支援センターのドアを開けると、たくさんの子どもとお母さんでにぎわっていた。人の多いところがあまり得意でない私は、ちょっと足がひるんだが、勇気を出して受付に座っている人に声をかけた。
ヨーコ「こんにちは。初めて来ました」
アドバイザー「こんにちは。さあ、中へどうぞ」
子育てアドバイザーさんのやさしい言葉にほっとした。背中のシュンを下ろして、中に入った。そこにはおもちゃや絵本、ベビーベッド、ソファなどが置いてあり、周囲は柵で仕切られている。この中ならシュンくらいの小さな赤ちゃんでも安心して遊べそうだ。
来ている子は、就園前の1、2歳の子が多いかな。でもお誕生日前の0歳の赤ちゃんも何人かいるみたいだ。子どもたちがたくさんいるのを見て、シュンはきっと泣くだろうと思ったが、中に入ると、シュンは私から離れてすぐに1人で遊びだした。思いがけない行動にびっくりした。
お母さんも息抜きが大事
シュンは行きたい場所にハイハイしていって、好きなおもちゃを手に持ち、遊び、飽きるとまた別の場所へハイハイで移動。もくもくと2時間遊び続けた。 一生懸命遊ぶシュンを見ていると楽しくてうれしい。ゆったりした気持ちでシュンを見守ることができている自分に気づいた。
ヨーコ「家だと、かまってやらないとぐずぐず言うのに、ここだと平気みたい」
アドバイザー「ママがいるから安心して遊べるんじゃないかしら」
ヨーコ「子どもの相手をしていると、仕事もなかなか進まなくって」
アドバイザー「じゃ、お母さんも息抜きに、また遊びに来てくださいね」
ぐちも聞いてもらって、満足して家に帰った。シュンもいっぱい遊んで、きっと満足したんだね。帰り道、私の背中で寝てしまったシュンは、そのあと2時間眠り続けた。
今日は歩いて登園。アメリカ製のベビーカーは、タイヤがゴムでできていて、じゃり道だってへっちゃら。押しながらジョギングもできるすぐれもの
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ナツ、一輪車の練習中。乗れるようになりました |
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