3人目がやってきた!

第3回いざ、健診に行こう!<その1>(妊娠10週)

「健診に行ってみたら?」「うーん」

クリスマス
昨年の12月、成田空港で。ちょうどクリスマスシーズン。これからシンガポールに出発します。

さて、妊娠検査薬で妊娠していることは確認できたけど、赤ちゃんが子宮の中でちゃんと育っているかどうか診てもらわなくちゃ。

どこで見てもらおうか。医者選びは難しい。

ナツのときは、電車通勤していたので、通院に便利という理由で、駅近くの個人医院に行った。
ところが最初の健診のときから「何か違う」と感じた。「ここで産みたい」という気持ちが湧かないのだ。とりあえず健診だけと割り切って、別に産み場所を探したのだった。

アチャのときは、かなり私もいい加減で、初期は医者にも行かず、中期からナツを産んだ助産院で健診をしてもらった。

お産は今回もナツとアチャを取り上げてもらった助産院にお願いするつもり。ただ助産院で健診してもらえるのは安定期に入る5ヶ月を過ぎてから。それまでどうしようかなと思って相談したら、

助産師「近くによく診てくれるお医者さんがいるよ。行ってみる?」
ヨーコ「うーん」

いっちょ、行ってみるか!

そもそも医者は苦手である。病気でなく妊婦健診であろうと、産婦人科はあまり行きたい場所ではない。

シンガポール
プールへ直行!
上/シンガポール大好き家族。12月でもこのとおり常夏。
下/シンガポールでは好んで1階の部屋に泊まります。ベランダからプールに直行!

でも、前回のアチャの妊娠・出産から4年もたっている。仕事も忙しいし、ナツとアチャのいる生活は、妊娠中でもなかなか体をいたわることができないのが現実。つい無理をしてしまうことも多い。
やはり健診はきちんと行っておいたほうがいいよなあと思いながら、月日はなんとなく過ぎていく。

たまたま仕事が休みだった、妊娠10週のある朝のこと。お天気がよくて暖かい。どうも私は天気に気分が左右されやすい。

仕事のない日はつわりでごろごろ横になっていることが多いのに「今日はなんとなく気分がいいぞ! いっちょ、健診行ってみるか!」という気になった。

地図で場所を調べ「いざ、健診に出発!」

車で20分ほどのところにあるその婦人科は、まるで普通のお家のようなたたずまい。緊張が少しほぐれる。「婦人科・内科」の看板があるから、間違いはないと思うが、どきどきしながら入り口のドアを開ける。

こじんまりとした待合室に患者さんが3,4人。
風邪をひいているらしいマスクをした人。基礎体温表を手にした年配の女性。インフルエンザの予防接種を受けに来た子どもとそのお父さん。

このクリニックは地域の人たちのホームドクター的な存在らしい。温かい感じがして悪くない。

尿検査は陽性「妊娠しています」

受付で問診表を書くと、尿検査の紙コップを渡された。そうだ、忘れていた。妊婦健診では毎回尿検査をするのに、家で済ませてきてしまったのだ。それでもなんとか紙コップを受付に提出した。しばらくすると名前を呼ばれ、診察室に入った。

医師「尿検査では陽性ですね。妊娠しています。今日は内診とエコー(超音波診断)をします。それからガン検診を勧めていますがよろしいですか」
ヨーコ(ガン検診か…。今までやったことないし、いい機会だからやってみるか)「はい、お願いします」

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著者プロフィール
著者
根本陽子(ヨーコ)。1997年、初めての子どもを妊娠し、自分の望む出産を求めて情報を集め始める。これがきっかけとなり、「お産情報をまとめる会」(下記参照) のメンバーとなる。助産師さんに介助してもらい、長女は水中で、次女は陸で、3人目は再び水中で出産。長女の出産を機に勤務していた研究所を退職。その後フリーランスで辞典の執筆、英語講師、日本語教師、中学校の国語の講師など「ことば」に関する仕事をいろいろして、現在に至る。家族は、片付け好きで子どもの保育園の送り迎えも引き受ける夫・トシ、お姉ちゃんらしくそこそこしっかり育つナツ(小学5年)、自由奔放に心のおもむくままに育つアチャ・(小学2年)、そして2005年5月に生まれたシュンとの5人家族。(写真は、アチャが赤ちゃんだった頃のヨーコ)
お産情報をまとめる会
わたしのお産サポートノート
神奈川県と東京都町田市の産院情報「わたしのお産」、第二の母子手帳「わたしのお産サポート・ノート」を編集した、お母さんグループ。「サポート・ノート」は自分のこと、おなかの赤ちゃんのこと、医師・助産師との対話などを書きつづりながら妊娠生活を送るための本。ヨーコはここで、自分自身の記録を大公開しつつ、出産に向かう(実際の書き込み欄は小さくて、だれでも簡単に記録できるものです)。