3人目がやってきた!

第53回 2歳って、すごい

シュンは言葉がゆっくりなのかな〜


足湯
温泉に行きました。バルコニーで足湯を楽しむシュン

シュンが最初に話し始めた言葉は3つ。「ママ」「ねーねー」「ワンワン」。

「ねーねー」はナツとアチャのこと。「ワンワン」は動物全般。ネコでも「ワンワン」である。

この3語で、とりあえず言いたいことは言えるらしい。それ以降しばらく、シュンの言葉は増えなかった。

子どもが言葉を話し始める時期というのは、体の成長がそうであるように、個人差が大きい。とりあえずはいくつかは話すのだから、あとは徐々に増えていくだろうと特別心配はしていなかった。でも、シュンがもっとお話しできるようになったら楽しいだろうな〜とは思っていた。

ナツは言葉を話し始めるのが早かった。2歳のときにはすでに大人と対等に会話していた気がする。私の記憶の中にある2歳のナツは、今のシュンよりもずっと大人びていた。アチャも、お姉ちゃんの影響を受けてか、言葉は早かった。

シュンはゆっくりなのかな〜と思っていたら…


浴衣
ナツとアチャは浴衣を着てばっちり決めています(笑)

「ひこ〜き、いっちゃった」

2歳の誕生日が近づくにつれ、シュンの言葉が増え始めた。それもものすごい勢いで。

おっぱいがほしいときに「ぱいぱい」。玄関で「くっく」(靴)。

バスが走っているのが見えると「バス〜」。飛行機は飛んでいる音が聞こえただけで「ひこ〜き」。

シュンは乗り物が大好き。お姉ちゃんたちは乗り物系にはほとんど興味を示さなかったので、こういうとき、「ああ、男女の差は、脳で違うんだな〜」と思う。

そして、ある日、ついに2語文を発した。
「ひこ〜き、いっちゃった」


鎌倉へ 子どもたちは運転席に眼が釘づけ
電車に乗って、いざ、鎌倉へ!
子どもたちは運転席に眼が釘づけ

おしっこもうんちも成功!初めてパンツで登園

神社でお参り
神社でお参りする前に、清めるアチャ

言葉の成長と同時に、急成長し始めたのが、トイレ・トレーニング。

2歳の夏にオムツがとれるといいなと思い、春、暖かくなりはじめたころ、おまるを用意した。シュンが「したい」と思ったときにいつでもできるように、居間の片隅に設置。

え、居間に? と思われる方がいるかもしれない。あるとき、お客さんが来る予定があったので、さすがの私もおまるを片付けようと思ったら、

トシ「これがいつもの我が家なんだから、そのままでいいんじゃない?」

う〜ん、そういう考えもあるか。確かにそうかもしれない。シュンが使うときのことを考えたら、いつもの場所にあったほうがいい。気取ってもしかたない。おまるは使ったらきちんと洗って、拭いてある。結局、定位置にそのまま置いておくことにした。

で、そのおまるで、シュンはたまにおしっこができるようになっていた。そして、2歳の誕生日の翌朝、おしっこに続いて、うんちも成功! その日、シュンは、パンツで保育園に登園。園でもお昼までパンツを濡らさなかったそうだ。


大仏 由比ヶ浜
やっぱり大仏は大きい
由比ヶ浜。台風のあとで、海岸には打ち上げられた海藻がいっぱい

踏み台をえっちらおっちら

毎年恒例、清里の旅
シャボン玉が好き
ナツはシャボン玉が好き

おっぱいにバイバイして、言葉を話すようになって、トイレでおしっこができて… 何だか急にシュンがお兄ちゃんになった感じがする。

その後のシュンの発達は、目覚しい。

自分の欲しいものが高いところにあると、踏み台をえっちらおっちらと運び、それに乗って取ろうとする。

シュン「アイス、ちょーだい」
ヨーコ「あとで」
と言うと、冷蔵庫を勝手に開ける。飲み物をこぼすと、台所から台ふきんを持ってきて拭いてみる。

「デデトト、デデトト、ゴー」(電車の絵本)

最近は、一人で絵本も読む。もちろん、字は読めないのだけど、何度も何度も読んでもらったお気に入りの絵本は、ストーリーやせりふが、ばっちりシュンの頭の中に入っているのだ。

電車の絵本をめくりながら「デデトト、デデトト、ゴー」

(電車が「デデトト」と走っていて、トンネルに入ると「ゴー」)と、読んでいるつもり。『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』(作・絵:間瀬なおかた、出版:ひさかたチャイルド)


森の中にメリーゴーランド 舞台の上
森の中にメリーゴーランド。シュンは怖がって乗れませんでした
散歩していたら突然現れた野外劇場? 舞台の上で思い思いに踊ります

絵本『まるまる』でママと掛け合い

別の絵本では、ヨーコとシュンの掛け合いが絶妙。

ヨーコ「まるまる」
シュン「にっこり」

と言って、両のほっぺを指差し、シュンもにっこり(丸の中ににっこりの顔があるページ)。

ヨーコ「まるまる」
シュン「えっへん」

と今度は、怒った顔をするシュン(丸の中に「へ」の字の口があるページ)。『まるまる』(作:中辻悦子、出版:福音館書店)

2歳って、すごい。そう感じながら、2歳になったシュンと向き合う毎日である。


緑と青のコントラスト
緑と青のコントラストが美しい。しばらくぼーっと眺めていました

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著者プロフィール
著者
根本陽子(ヨーコ)。1997年、初めての子どもを妊娠し、自分の望む出産を求めて情報を集め始める。これがきっかけとなり、「お産情報をまとめる会」(下記参照) のメンバーとなる。助産師さんに介助してもらい、長女は水中で、次女は陸で、3人目は再び水中で出産。長女の出産を機に勤務していた研究所を退職。その後フリーランスで辞典の執筆、英語講師、日本語教師、中学校の国語の講師など「ことば」に関する仕事をいろいろして、現在に至る。家族は、片付け好きで子どもの保育園の送り迎えも引き受ける夫・トシ、お姉ちゃんらしくそこそこしっかり育つナツ(小学5年)、自由奔放に心のおもむくままに育つアチャ・(小学2年)、そして2005年5月に生まれたシュンとの5人家族。(写真は、アチャが赤ちゃんだった頃のヨーコ)
お産情報をまとめる会
わたしのお産サポートノート
神奈川県と東京都町田市の産院情報「わたしのお産」、第二の母子手帳「わたしのお産サポート・ノート」を編集した、お母さんグループ。「サポート・ノート」は自分のこと、おなかの赤ちゃんのこと、医師・助産師との対話などを書きつづりながら妊娠生活を送るための本。ヨーコはここで、自分自身の記録を大公開しつつ、出産に向かう(実際の書き込み欄は小さくて、だれでも簡単に記録できるものです)。